自動車コラム
持ち帰り・1日(マッハ)車検とは
車検は、定期的に受けなくてはならない義務があります。しかし、車の車検は時間や費用がかかるイメージがありませんか?実際、交換する部品や修理する箇所があると費用などがかかってしまうかもしれません。「費用を抑えると車の整備が正しく出来ないのでは」と不安を抱える方もいることでしょう。本コラムでは、持ち帰り車検や1日車検について解説します。車検を受けるときに、どのような方法を選ぶか悩んでいる方は参考にしてください。
お持ち帰り車検と通常車検との違い
車検にはさまざまな種類があります。ここでは、一般的な車検とお持ち帰り車検の違いについて解説します。
一般的な車検は、業者に車検を受ける手続きをします。この際、見積もりを複数社に依頼することで、車検費用を抑えられるかもしれません。車検は、ディーラーや整備工場で受けますが、いきなり持ち込んでも受けられない可能性があるため、必ず受ける予定の場所に車検の予約をしましょう。そして、車を車検日に持ち込んで車検整備を受けます。一般的に、入庫後2~3日間かかると考えられます。その間、車が必要な場合は代車を借りることも出来ますが、代車がなければ車をもたない期間が生じるため事前に確認しなくてはなりません。
お持ち帰り車検は、車検当日に持ち込んで短時間で車検が完了し、即日で持ち帰れる仕組みです。文字通り、車検を受ける場所へ持ち込んで、その日にお持ち帰り出来る車検です。1日車検といわれる車検方法で、例えば、朝に車を持ち込んでその日の夕方以降に引き取りへ戻るといった流れが叶います。忙しい方でも、即日で車検が完了する点や車検にかかる費用を抑えられる点がメリットです。しかし、部品交換や修理が必要な場合は、即日の返却が難しい場合もあるため予約する際に確認しましょう。
また、ユーザー車検なども自分で陸運支局へ持ち込み車検を受けられます。しかし専門的な知識が必要なため、自動車の知識がない方には難しいでしょう。一般的には、ディーラーや整備工場へ持ち込んで車検を依頼すると楽なうえに安心です。
どんなチェックがされるの?
持ち帰り車検(1日車検)においても、一般的な車検と同じ点検項目を整備士が確認します。そもそも車検は、走らせる車の状態が法律で定められている安全基準を満たした状態なのかをチェックする制度です。車が安全な状態かを確認することが目的のため、一般的な車検と違う内容で点検はしません。
しかし、ディーラー車検などでは予備検査を実施する場合があります。車検項目にプラスして「故障する可能性があるパーツの修理や交換」をしてもらえるため、車検で車が安全な状態であるかを確認するだけではなく、これから先も安心して乗り続けられる利点があります。その分、車検にも時間と費用がかかる点もあるため、こういった項目を省いているのが持ち帰り車検の特徴であるともいえるでしょう。
料金は?
お持ち帰り車検の費用相場は次の通りです。
【車検専門店】
・軽自動車:42,270~55,870円
・小型自動車:52,730~ 69,830円
・中型自動車:60,930~79,130円
・大型自動車: 69,130~88,430円
【ガソリンスタンド】
・軽自動車:41,770~47,070円
・小型自動車:51,630~ 55,530円
・中型自動車:59,830~63,730円
・大型自動車: 68,130円~71,930円
1日車検を受けられる場所は限りがあります。
もし、お持ち帰り車検を検討している場合には事前に確認をして予約しましょう。
即日で出来ない場合は?
お持ち帰り車検は、即日で終わる点が魅力的です。しかし、即日で完了しない場合もあります。
・車の状態があまりにも悪い場合
・複雑な部品交換が必要な場合
一般車検でも同様ですが、とくに即日で返却出来るお持ち帰り車検では経年劣化のある車両は即日で返却が難しいです。当然、経年劣化があっても異常がない場合は即日での返却は可能です。経年劣化のある車両は、交換する部品が必要になったり、古いとパーツの入手が難しかったりといった懸念点があります。また、整備や修理が複雑な故障をしている場合にも即日返却は難しいでしょう。
まとめ:車検を受けるときは状況に応じて検討しよう
お持ち帰り車検や1日車検(マッハ車検)は、車検にかかる時間と費用を抑えられる点がメリットです。予約した日に車を持ち込めば、即日で返却してもらえます。しかし、必要最低限の点検をするため予備点検も望む場合には、ディーラーで点検を依頼しましょう。また、車両の状態によっては1日車検であっても即日返却が難しい場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。