自動車コラム
意外に知らない車のガラスのお話

皆さんは、「車のガラスのお手入れ」をどのようにしていますか?実は、ガラスのお手入れはとても重要なのです。本コラムでは、具体的に車のガラスのお手入れを中心に紹介します。また、フロントガラスに飛び石が当たったときの対処法などについても紹介するので、ぜひご参考にしてください。
目次
ガラスのお手入れ!「油膜」ってなんでできるの?
車のガラスは、排気ガスに含まれる油分などによって汚れます。この油分によってできた汚れが「油膜」です。油膜は定期的に落とさないと視界不良を起こすため、事故に発展する可能性を高めます。
【油膜ができる原因】
①排気ガスに含まれる油分
②排気ガスを含んだ水分(雨や道路の雨水など)
③車のボディに使っているワックスやガラスコーティング
以上のものによって油膜がガラスに付着します。走行中でも自然と付着するため、定期的に洗車などをして窓をきれいに保つことが重要です。
また、以下のような方法で油膜をつけないように工夫ができます。
【油膜をつきにくくする工夫】
①油膜除去したあとに撥水コーティングをする
②ワイパーのゴムを定期的に油膜取りアイテムやタオルなどで拭き取る
油膜は、カー用品店などに「油膜落とし」などが販売されているため活用して落とすようにしましょう。また、こびりついてしまっている場合には整備工場やガソリンスタンドなどで依頼することをおすすめします。
フロントガラスに飛び石が!修理ってどれくらいかかるの?

走行中に、フロントガラスに飛び石が当たってしまったり、気づいたときに飛び石が当たりヒビが入っていたりする可能性があります。飛び石は、自走しているときでもタイヤで小石などが飛んで当たったり、対向車から小石が飛んできたりする可能性があります。
【飛び石のヒビは修理できる?】
・ヒビのサイズが10円玉に収まる範囲かつガラスの端から10cm以上離れていれば修理が可能です。(500円玉サイズでも修理してくれる業者もあります。)
・10円玉に収まらない場合や10円玉に収まる範囲でもガラスの端から10cm以内だった場合は修理ができないためガラス交換が必要です。
飛び石によってできたヒビでもサイズが小さいものであれば、放置する方もいるかもしれません。しかし、放置すると走行中の振動や車の温度差によって大きなヒビに発展する可能性があります。ガラスは3層構造になっており、2層目の樹脂にまでヒビが及んでいた場合にヒビが広がってしまう恐れがあるため交換やリペアが必要と考えられます。そのため、小さいヒビでも発見したら、専門店に持ち込んで点検してもらいましょう。
【修理費用相場】
・専門店:10,000~15,000円
・ディーラー:20,000円~
基本的に整備工場だけで完結するかどうかで費用が異なります。ディーラーの場合、外注する必要がでてくるため高めの相場になると考えられます。また、修理にかかる時間は3~40分程度です。傷の度合いなどによって所要時間は異なるので、依頼する際に確認しておくと安心です。
自分でもフロントガラスのリペアはキットを購入すればできます。リペアキットは、1,000~3,000円程度で購入できます。説明書通りに修理を行うときれいに直せます。しかし、説明書通りに修理することが難しいとされており、かえって傷が目立ってしまうかもしれません。フロントガラスに傷があると車検に通らないため、そういった点も含めて専門店での修理・交換を検討しましょう。
新しいワイパーが引っかかるのはガラスのせい?

車のワイパーは定期的に替えるとよいとされています。ワイパーの使用を続けていくとゴム部分が劣化するので交換する方が多くいることでしょう。ちょうど、ワイパーを替えるときはビビリ音がしたときが多く、「ガガガ」「ズズッ」といった音がします。異音がすることで交換を検討するものの、新しくしてもビビリ音がする場合もあることでしょう。
具体的にビビリ音がする理由について解説します。
【ビビリ音が起こる原因】
①ワイパーゴムの劣化
②ワイパーゴムの接触角度がずれている
③ワイパーアームのゆがみ
④ガラス面の汚れ(ホコリ、花粉、黄砂、油膜)
⑤撥水コーティングをしたフロントガラスに非対応のワイパーを使用している
以上の点がビビリ音を起こす原因と考えられます。ワイパーゴムの劣化や接着角度のずれ、ゆがみによってガラス面に密着できずビビリ音が発生したり、ガラス面に汚れなどがあるとワイパーが機能しません。定期的にガラス面の汚れを落とすように心がけましょう。また、撥水コーティングをした場合には、撥水コーティングしたガラス面に対応できるワイパーを選んでください。
ビビリ音が起こるまま使用を続けると、水滴などをきれいに拭き取れなかったり、ワイパーブレードに負担がかかり故障の原因になったりするので注意しましょう。視界不良になると事故を引き起こす原因になりかねません。また、ワイパーゴムが千切れてしまう可能性もあるため注意してください。
ガラスをきれいに保つためのアイテムを紹介!

フロントガラスに汚れや油膜などが付着していると視界不良になり、運転に支障をきたす可能性があります。ここでは、フロントガラスをきれいに保つためのアイテムを紹介します。アイテムを紹介する前に、フロントガラスの汚れについて確認をしましょう。フロントガラスの汚れは外側と内側、それぞれで汚れの種類が異なります。
【フロントガラスの汚れ】
・内側:ホコリ、たばこの汚れ、手垢
・外側:砂、ホコリ、泥、花粉、雨水、コーティング剤、油分(油膜)
それぞれ油分を含む汚れと水分を含む汚れとで、対応しているアイテムが異なります。特に、油分を含む汚れはフロントガラスの表面を覆う油膜となってしまい、対向車のライトや街灯などが乱反射するため危険です。また、ビビリ音の原因ともなるため早めにきれいにしましょう。
【フロントガラスの汚れの落とし方】
・外側:洗車(カーシャンプー)、油膜除去剤を用いる
・内側:ガラスクリーナーなどで乾拭き、マイクロファイバークロスで仕上げる
最初に水分を含む汚れを落としてから、油分を含む汚れを落とす流れでフロントガラスをきれいにしましょう。また、洗車をしたあとガラスコーティングをすると汚れが付着しにくくなるため、プロの方にご相談ください。
まとめ:車のガラスをきれいに保つ工夫をしよう!
車のガラスは油膜によって汚れが付着すると、対向車や街灯などの光を乱反射させます。そのほか、ワイパーのビビリ音の原因になるため、定期的に洗車をすることが必要です。また、ガラスコーティングなどをして汚れがつきにくくなるよう工夫も必要でしょう。油膜落としやガラスコーティングなどはDIYでもできますが、プロの方にお願いする方がきれいに仕上がるのでおすすめです。フロントガラスをきれいにして、視界良好の状態も保ちましょう。